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医療法人社団 美誠会 足立北病院 事務長・遠藤さまを訪問。「病院らしくない病院を」

メンテナンスの難しい“白”を、あえて内装の基調に。
 私たち足立北病院は、急性期治療を終えられ、継続的な治療・療養を必要とされる方のための医療療養型病院です。療養型としての特徴は、患者さまの入院日数が長く、ご本人とご家族にとって多くの時間を過ごす場所であるということ。場合によっては“終の住処”としての役割を果たすこともあります。そういった背景から、当院は「できるだけ居心地のよい空間をつくりたい」という思いに基づいて設計されました。
 皆さんは、“病院”というと、どんな雰囲気を思い浮かべますか?建物の内部はどことなく暗い印象で「病院に来るだけで憂鬱な気分になってしまう」という方も多いのではないでしょうか。かくいう私もその一人でした(笑)。そんな先入観を打ち破るような、隅々まで明るくて清潔感が感じられる「病院らしくない病院」というのが当院の設計テーマになっています。そのため、とくにこだわったのが“白”を基調とした内装。普通はこれほど真っ白な内装は病院には使われません。なぜなら、白ければ白いほど汚れが目立ってしまい、ともすれば清潔感が損なわれてしまいますから。でも内装の白さは、「病院らしくない病院」づくりのためには、譲れない条件でした。
 その白さを保つために当院では日常清掃を重要視し、エムケークリーンさんにお任せしています。エムケーさんは隅々まで妥協なく清掃をしてくれるんですよね。多くの方が行き来する床は気づかない間に少しずつ汚れが積み重なってしまうので、日常的に清掃をしていても剥離清掃をして初めて汚れが蓄積していたことに気づくことも多いんです。でも、当院では開院から1年経っても当時の白さに変化はありません。これはエムケーさんの清掃の「技術」だけでなく、「目線」の問題だと思うんです。

プロとしての「目線」を持って、真摯に取り組む大切さ。
 エムケークリーンさんが持っている「目線」とは、やはりプロとして清掃の責任を負っている、というところだと思います。職員による清掃だと行き届かない部分も、きっちり隅々まで当たり前のように美しく仕上げてくれるんです。安心してお任せできています。
 実は私自身も病院の経営に関して「目線」というものを常に意識しているつもりです。もともと金融業界で勤めていたのですが、事務長として病院へ転職。医療業界の常識や専門知識を持たない状態で事務長になったため、最初は右も左もわからず苦労しました。でも一方で、医療業界で当たり前になっている目線ではなく、経営をベースとした新しい目線をもって病院経営を考えることができたんです。もちろん、現場で患者さんの命を預かるプロとして責任感をもって努めてくれているのは医師や看護師やスタッフ一人ひとりであり、医療のあり方に関しては彼らの意見を優先したいと考えています。とはいえ、私も経営という責任を負っているわけで、経営のあり方に関してはしっかり意見していくことが重要だと思っています。プロとしての目線とプライドをもって、自身のやるべきことに真摯に取り組むーーーそういった私の仕事の流儀と、エムケーさんの姿勢には、非常に共通するものがあると感じています。
 高齢化社会がさらに加速していく中、当院では療養型医療施設を必要とされる患者さまの増加を見据え、積極的に医療スタッフの人材育成に取り組み始めています。その一つが、ベトナムなど海外での人材育成。その国での医療関連資格の取得と日本語の習得をサポートし、その後日本に招いて国家試験の合格を目指すものです。さまざまな側面で「今までにない、新しい病院」に挑戦している私たち足立北病院は、これからも地域の医療を支える要としてまい進していきます。

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