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芳洋会 理事・神田さまを訪問 VOL.3:「美観が人材を呼ぶ」。

美観維持と従業員の意識は比例する。
MKクリーンさんに日常清掃をお願いしているとはいえ、一日のうち、清掃していただける時間帯は限られています。MKクリーンさんがいない時間に、施設スタッフがいかに行動するか――現場の意識が、施設の維持管理に大きく影響するんです。ゴミが落ちていたら拾う、食べこぼしがあればすぐに拭き取るなど、当施設の行動指針である「当たり前のことを、当たり前に」というコンセプトは、美観維持においても同じです。MKクリーンさんの経営理念にも「ABCD+E(あたりまえのことを・ばかにしないで・ちゃんと・できる+えがおで)」というものがありますが、両者には深く共通するものがあると感じています。
当事者意識をもって美観維持に取り組むことは、同時にスタッフの仕事への満足度を生み出す原動力にもなっています。実際、入社3年以内の離職率は約4パーセント。わずかな離職者も、家庭の事情などのやむを得ない事情の方ばかりで、「思っていた職場・仕事と違う」といった退職理由はほぼゼロです。先日驚いたのは、5年前に入社した十数名が一人も辞めていなかったこと。理想を持って新たに介護業界に入る若い人たちが、意欲を持って働き続けられる職場づくり、という点でも、高いレベルでの清掃観念が有利に働いているのではないでしょうか。

仕事とは、異なる価値観を合わせること。
人材募集に関しては、とくに他施設と大きく異なる施策をしているとは思いません。説明会を開催したり、いろいろな学校に出向いたり。その中で一つ違うのは、やはり施設の美観でしょうか。施設に見学に来て、ゴミが落ちて汚れていたり、不衛生だったり、臭いがあったりすると、「こういう場所で働くのはイヤだな」ということになりますよね。さらに、「ここで働きたい」と思った人たちに対して、どういったサービスを提供するための施設なのかというビジョンを語ることで(※Vol.2参照)、自分の仕事が果たすべき役割を知り、業務に誇りを持つことができるわけです。例えば、経営者が清掃へのいい加減な姿勢を打ち出せば、スタッフもいい加減なことしかしなくなる。しっかりと清掃に対する考え方を打ち出していれば、共感したスタッフの仕事への取り組み方も前向きになり、業務に対する誇りやモチベーションは上がってくる。結果、離職率を下げることにつながるんです。
人間は、一人ひとり見た目も違うし、考え方も違う。仕事というのは、そんな異なる価値観を“合わせる”ことそのものではないでしょうか。MKクリーンさんと当施設は、違う業種でありながら、目指している方向が一致している。ある意味、MKクリーンさんは当施設の経営をしっかり後ろから支えてくれている、最良のビジネスパートナーだと言えますね。

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